地域クラブ見学
「V-NEXUS鹿児島U14男子バレーボールクラブチーム」

8月9日(日) 東谷山地域を拠点に活動する地域クラブ「V-NEXUS鹿児島U14男子バレーボールクラブチーム」様へ練習見学にお伺いしました。
中学校の部活動が地域展開することを踏まえ、いち早く受け皿としての団体を立ち上げたクラブの一つです。
カゴカツへも登録して下さり、情報共有等かねてより部活動の地域展開にご尽力賜っています。
地域の声から始まった
V-NEXUS鹿児島U14男子バレーボールクラブチーム様は、東谷山地域を拠点に活動されている男子バレーボールクラブチームです。小学4~6年生の初心者向けのコースや、小学校5年生~中学生が一緒に練習できるコース等があり、東谷山地域以外の学校からも多くの子ども達が参加しているとのこと。
団体を立ち上げた代表の前田様にお話を伺いました。
地域展開を見据え、子どもたちの受け皿に
V-NEXUS鹿児島の始まりは、親子で行っていたバレーボールの自主練習。そこに「一緒に練習したい」という子どもたちが少しずつ集まり、活動が広がっていきました。
今後、部活動の地域展開によって環境が変わったとき、一番困るのは子どもたち自身。
「せっかく好きになったバレーボールを、できる場所がないという理由でやめてほしくない」
まずは、バレーボールを続けられる「場所」をつくっておく。その場所が、いつか必要とする誰かの選択肢になれば——。
そんな思いから、V-NEXUS鹿児島は地域の受け皿となることを目指して活動しています。
このように思いを語ってくださいました。
「選択肢」というところがまさに地域展開のキーワードでもあります。

受け皿づくりとは
通う学校に、希望する競技の部活動が無い場合に、受け皿を作って広く地域に展開していくというのが“部活動の地域展開”の一つの目的とされていますが、受け皿っていったい誰が準備するの?と思う方もいるかもしれませんね。
学校の部活動なんだから、学校が手配するの?それとも自治体?または県や国?始まったばかりの制度で、地域の実情に合った形で実施するようにとされていることもあり、実情に合わせて誰が運営するのか、この明確な答えをきっとまだ地域ごとに手探りしている最中なのではないでしょうか。
指導者、場所、もちろん必要ですが、それらを「運営する」ということが受け皿づくりには重要です。

始まったばかりの制度で先が見えない中、いち早くニーズを察知して、主体的に活動されているV-NEXUS様の活動は大変先進的で、今後地域クラブを立ち上げたり、運営を始める方の参考になるのではないでしょうか。
まだまだ地域展開関連の情報が少ないとのことで、カゴカツでは、引き続き情報提供・情報共有しながら連携・サポートしていきます。
サンドボックス
IT用語として使われる“サンドボックス”ですが、もとは砂場、砂箱という意味合いがあり、囲われた中で安全に自由に遊べるということも意味するそうです。
地域クラブにおいても、「これまでの部活動の意義を継承する」「勝利至上主義にならない」「コンプライアンスを徹底する」「学校の垣根や世代を超えて」「新たな価値」などの様々な枠組みの中で、安心・安全に活動できる環境を整える事が求められています。
部活動を地域に移すだけではなく、これまで以上に砂場を囲う要件が多い制度にも思えてきますが、実際に活動されている地域クラブを見学してみて、そのルール作りがとても自然な形で行われていることに、受け皿づくりのヒントと地域展開の未来が垣間見えた気がしました。
地域クラブとは
現在進められている部活動の地域展開において、部活動が移る先のクラブを「地域クラブ活動」と呼んでいますが、強豪のクラブチーム等は地域クラブにはならないようです。その違いについては、どのように判断をしていくのでしょうか。
認定の要件として、わかりやすく数字で判断できる材料に「11時間」というポイントがあります。
これは、ガイドラインで示された平日、休日を含む週当たりの活動時間の目安です。
例えば、平日に2時間×4日、休日に3時間×1日といった具合です。これは公益財団法人日本体育協会の「スポーツ医・科学の観点からのジュニア期におけるスポーツ活動時間について」の研究をもとに設けられた基準で、認定要件にもこの活動時間が反映されるものと思われます。
ガイドラインの認定要件に設定されている活動時間等に関する確認事項は以下のように示されています。
②適切な活動時間や休養日が設定されていること
<確認事項>
〇 生徒の心身の成長に配慮して健康に生活を送れるよう、週2日以上の休養日を設定し、活動時間は、平日は1日2時間程度以内、休日は1日3時間程度以内とし、週当たりの活動時間は11時間程度の範囲内とすること。その上で、できるだけ短時間で合理的かつ効率的・効果的な活動となっていること※1
〇 年間の活動計画(活動日、休養日及び参加予定大会の日程等)や毎月の活動計画(活動日時・場所、休養日及び大会参加日等)を策定し、公表していること
※1 例えば、将来的には平日も含めて地域展開を目指すことを前提に、当面、平日は学校部活動を実施し、休日のみ地域クラブ活動を実施する場合には、原則として、休日の地域クラブ活動において、少なくとも1日以上の休養日を設ける。ただし、平日の学校部活動と休日の地域クラブ活動の組み合わせの工夫など、多様な形態があり得る。例えば、改革の進展に伴い、体制の充実した休日に活動の中心がシフトしていくことも想定されるところ、週当たりの活動時間が 11 時間程度の範囲内に収まり、かつ、週2日以上の休養日が設けられるのであれば、平日の活動を週3日以内に抑えつつ休日に2日間連続して活動を行うなど、柔軟な対応を行うことも可能。生徒が、学校部活動と地域クラブ活動の両方に参加する場合や複数の地域クラブ活動に参加する場合等においては、参加する活動全体を通算した週当たりの活動時間を11時間程度の範囲内とする必要がある。
引用:部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン 別冊資料 地域クラブ活動に関する認定制度における「2.認定要件」の具体的な確認事項より
ただし、移行期間の現在は、まず休日の部活動から地域展開していくので、そもそも平日と休日の活動が別のクラブになることも考えられます。平日の部活動と、土日の地域クラブ活動を合わせて11時間以内にすることが望ましいともされていますので、相互の時間を調整、把握して活動を行う必要がありそうです。
2026年6月末に出された鹿児島県の地域展開に関する方針を受けて、これから鹿児島市でも認定制度の概要が示されることになると思います。認定基準の詳細をまた、カゴカツでもお知らせしていきたいと思います。
今回のクラブ見学に際し、お忙しい中ご対応下さった前田様はじめV-NEXUS鹿児島U14男子バレーボールクラブチームの皆様、ありがとうございました。


